MRI検査とは
MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査は、大きな磁石を使用した非侵襲的な画像検査の一種です。検査台に寝た状態で検査を受け、強力な磁場と弱い電波を利用して身体の内部の構造や組織を詳細に描写します。この際、特に脳や脊髄、血管、関節などを調査するのに優れた能力を持っています。
検査中じっとしている必要がありますが、検査自体は痛みを伴わないため心配せずにリラックスして寝た姿勢でいることができます。ただし、検査中には大きな音が発生することがあります。
MRI検査の利点は、X線を使用しないため被曝の心配はなく、柔らかい組織や異常な部位、血流の状態など、他の画像検査では捉えにくい情報を提供できることです。脳神経外科領域や他の専門医療領域で診断や治療計画を行う上で不可欠なツールとなっています。
当院のMRI
FUJIFILM製 1.5テスラ超伝導MRI ECHELON Smart Plusを導入
先進的なMRIシステムは、脳・脊髄の中枢神経疾患や四肢運動器疾患の診断精度を向上させるのに役立ちます。当院のMRIは、高解像度で詳細な画像を提供するため、病変や損傷をより正確に評価し、適切な治療計画を立てるのに役立ちます。
脳・脊髄の中枢神経疾患の場合、MRIは脳腫瘍や脳血管障害などの病変を視覚化し、その位置や大きさ、周囲の組織との関係などを評価します。また、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの脊椎疾患の場合、MRIは神経根や脊髄の圧迫や損傷を明確に示すことができます。
また、四肢運動器疾患においても、MRIは変形性関節症や外傷性軟骨損傷、靭帯損傷、骨軟部腫瘍などの病変を正確に評価します。これにより、より状態を詳細に把握し、最適な治療法を選択することが可能になります。
当院のMRIの特徴
検査時間の高速化&撮像画像の高画質化
高速化ソリューションを活用して画質を損なうことなく検査時間を短縮し、同時に新しいノイズ低減技術を導入しています。これにより、高速で高品質な画像を取得し、正確な診断を行うことが可能です。高速化と高画質化の両方が実現されることで、診断の迅速化と精度向上が実現され、患者さんのケアにおける効率性と品質が向上します。静穏性アップ
新たな静音撮像技術の導入により、MRIの撮像音が大きいという問題が軽減されています。この技術により、検査条件に応じて異なりますが、一般的には静穏性が向上し、患者さんの負担が軽減されています。
MRI検査の特徴
当院のMRI検査機器は、主に脳神経外科領域の検査に特化しています。この機器は、MRA(脳血管の撮像)などのプログラムを備え、造影剤を使用せずに脳血管を調査できます。また、富士フイルムが提供するAI技術により、Deep Learningがソフトウェア上で作動し、MRI検査を高速化、自動化、高画質化させています。体動補正機能(RADAR)を用いた検査により、精密な結果を得られ、特に頸動脈プラークイメージング検査では動脈硬化によるプラークの状態を測定可能です。
快適性を向上させるため、特殊な検査用コイルを使用し、従来のMRI検査における閉所感を軽減しています。このMRI装置は頭部検査に限らず、頚部、脊髄、身体、関節部の検査にも対応し、脳以外の病気の画像診断にも有効です。また、早期アルツハイマー型認知症の発見にはAI解析ソフトが活用され、MRI検査のデータを用いて海馬傍回の萎縮度を評価します。これは薬剤や特殊な検査装置を必要とせず、身体への負担が少ない上、絶食も不要で検査時間も短縮されています。
MRI検査でわかる疾患
脳・頭部
- 脳腫瘍
- 脳動脈瘤
- くも膜下出血
- 脳梗塞
- 脳出血
- もやもや病
- 一過性脳虚血発作
- 脳動脈解離
- 脳動静脈奇形
- 頭部外傷
- アルツハイマー病
- 片頭痛
- 髄膜炎
- 三叉神経痛
- てんかん など
脊椎・脊髄
- 椎間板ヘルニア
- 頚椎症
- 脊柱管狭窄症
- 脊椎腫瘍 など
四肢
- 骨肉腫
- 転移性骨腫瘍
- 腱板断裂(肩)
- 大腿骨頭壊死
- 前十字靭帯断裂
- 骨挫傷(膝) など
肝臓・胆嚢・胆道・膵臓
- 肝臓がん
- 胆嚢がん
- 胆道がん
- 膵臓がん など
子宮・卵巣
- 子宮筋腫
- 子宮がん
- 卵巣のう胞
- 卵巣がん など
前立腺
- 前立腺肥大
- 前立腺癌がん など
MRI検査の流れ
受付
受付で診察用とMRI用の問診票への記入が必要です。患者様の詳細な情報を確認し、MRI検査のための下準備を行います。
問診
患者様の症状や心配事を詳しくお伺いします。MRI検査に関する事前の案内や検査中の安全性確保についてご説明し、体内に金属やペースメーカーなどがないか確認します。
検査
MRI検査のために専用の服に着替えていただきます。頭部の検査は約20分で完了します。患者様の快適さと安全を最優先に、高品質な画像を撮影します。
画像診断
検査終了後、専門の技師が得られた画像を確認します。これに基づいて医師が詳細な診断を行います。
説明
医師が検査結果と診断をもとに、患者様に説明を行います。必要に応じて治療方針やアドバイスを提供し、患者様が理解しやすいようにサポートします。患者様との信頼関係を築くことを重視しています。
費用
※準備中です。